帯状疱疹ワクチンについて

1.帯状疱疹ってどんな病気？

帯状疱疹は、多くの人が子供の時に感染する水ぼうそう（水痘）のウイルスが原因で起こる病気です。水ぼうそうが治った後もウイルスは体内（神経節）に潜伏していて、過労やストレスなど免疫力が低下するとウイルスが再活性化し、帯状疱疹を発症します。

発症すると、体の片側の一部にピリピリとした痛みがあらわれ、その後、その部分に赤い発疹が出てきます。多くは上半身に出ますが、顔や目、頭などにも出ることがあります。

2.私は大丈夫でしょうか？

日本人成人の90％以上は水ぼうそうのウイルスを持っていると言われており、帯状疱疹を発症する可能性があります。特に50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症すると言われています。

3.帯状疱疹は他の人にうつりますか？

帯状疱疹は体内に潜伏しているウイルスが原因で発症するので、他の人から帯状疱疹としてうつることはありません。

ただし、まだ水ぼうそうになったことがない人は、ウイルスの感染で水ぼうそうを発症することはあります。

4.帯状疱疹になったらどんな治療を受けるの？

抗ウイルス薬などによる治療を行います。発症早期に治療を開始するほど効果が期待できますので、症状を自覚したら早めに医療機関を受診してください。

5.予防することはできますか？

帯状疱疹にならないためには、日頃から体調管理を心がけ、免疫力が低下しないようにしましょう。

50歳を過ぎたら予防接種（ワクチン接種）ができます。ワクチンには2種類あり、それぞれに特徴があります。下記を参考にご相談ください。

帯状疱疹ワクチンは下記の2つがあります。

	水痘ワクチン	シングリックス（商品名）
ワクチンの種類	生ワクチン	不活化ワクチン
発症予防効果	51.3％	50歳以上で97.2％
効果持続期間	8〜10年で効果消失	8年後で84％の有効率
副反応	局所反応（腫れ、痛みなど）水痘様発疹（1-3％）など	局所反応筋肉痛（40％）、疲労、頭痛など
打ってはいけない方	妊娠中の方免疫抑制剤治療中の方一部の抗生剤にアレルギーがある方	強いアレルギーの既往のある方明らかな発熱がある方
接種回数	１回	2ヶ月間隔で２回
費用/回	8,000円	22,000円（２回で合計44,000円）
対象	50歳以上	50歳以上